2016年8月25日木曜日

KMD「Bl_ck B_st_rds」



90年代のHIPHOPを変えていたかもしれない。



KMD「Bl_ck B_st_rds」1993年制作。2000年発売。

They are ”KMD”

活動期間:1989年〜1993年
出身地:ニューヨーク ロングビーチ
メンバー:ゼブ・ラブ・X(現MF Doom)(MC)、サブロック(DJ) 、オニックス(MC)

1991年に1st「Mr.Food」をリリース。好評を博し、1993年に2ndアルバム『Black Bastards』を制作したものの、人種差別的なジャケが問題となると同時に、ゼブ・ラブ・Xの実弟であるメンバーのサブロックが事故により突然逝去するという不幸に見舞われアルバムもお蔵入りとなる。ゼブ・ラブ・Xが悲しみを覆い隠すように鉄仮面を被りMF DOOM(METAL FACE DOOM)として活動を再開するまでには多くの時間を要したが、現在に至るまでMC、プロデューサー業において活動し続けている。


ジャケットアートワーク、アルバムタイトル、それらにまつわるアクシデント、メンバーのサブロックの死、そして活動中止、、彼らを取り巻いていた不遇な出来事の数々はこのアルバムによって引き起こされたかのようななんだかいわくつきのアルバム。色々あって解散した数年先の2000年にやっと発売されたというのが驚きです。この作品、聴いてびっくり、93年付近に発売されていた名盤達のどれとも似てない唯一無二の作品だから。引き合いにするアーティストが見つからない。これが予定通り93,94年あたりに発売されていたらHIPHOP史はまた違うものになったのかな?とかいうことを考えてしまいます。

ライムスターの宇多丸さんがNWAについて語っていた時に「本物のギャングであるイージーEが甲高い声であることが逆に怖い、ヘナチョコ声の怖さを感じる」と語っていたのですが、私はKMDを聴いた時にその怖さをひしひしと感じました、、ゼブ・
ラブ・Xは別にギャングではないんだけどその特徴的なハイトーンボイスのラップを初めて聴いた時にちょっとギクッとなってしまいました。しかもフローのスキルが高いから余計に。トラックもドープなんだけどハイトーンていうアンバランスさが全篇を通して不穏さを醸し出しています。とにかく色んな意味でヤバい作品と言えると思います。(褒め言葉)


0 件のコメント:

コメントを投稿